おじさんがブログをはじめました

今更ながらブログをはじめました。キャンプなど日々のこと。

オコジョ伝説

それは遠い昔、おじさんが若い頃の話です。群馬県新潟県の県境にある、谷川岳という山のマチガ沢という場所を登っていました。

そのマチガ沢の上部は崩れやすい濡れた岩と草付き混じりの急斜面。足を滑らせたら真っ逆さまです。当然、下を見るのはチビりそうになる位コワい。でも見ちゃいけないと思いつつ、見てしまうんです。

もうチビってもいいやとふと下を見ると、岩陰で何かが動きました。目をこらして見ると小さなオコジョがじーっとこちらをみています。なんと愛くるしい姿。しばし見つめ合います。

少し登ってまた下をみると、距離を保ちつつやはりこっちを見てます。そんなことを数回繰り返す、だるまさんがころんだ状態です。ヤツは何がしたいのか。

 

群馬県出身の知人と行動していたんですが、その人の話によると、群馬県の一部地域ではオコジョに憑かれると熱が出て精神に異常をきたしてしまうと言い伝えられているとか。ずっと付いてくるなんて、おまえ憑かれてるんじゃねぇの?と。やめてくださいこの状況で。

 

兎にも角にも、精神異常などならず無事に稜線の登山道に辿り着きホッと一息です。

谷川岳には山頂が二つあり、そのひとつ「トマの耳」の近くには「肩の小屋」という山小屋が建っています。そしてその山小屋の近くには、遭難対策として大きなケルンが建てられています。なんとなくケルンの道標を眺めていたら、視界の隅で動くものが。いました、ヤツが。

ケルンの石の隙間から顔を出してこちらをみています。多分さっきのヤツとは別のオコジョだとは思いますが。。。ここまで付いてきてたら流石にちょっと怖いです。でも見ていると隠れたりヒョコッと顔を出したりを繰り返していて、可愛すぎます。もう取り憑かれてもいいとさえ思う。陽も傾き薄暗くなりはじめた、人影もまばらな初秋の谷川岳の稜線。意思の疎通はできていないが、一匹のオコジョと見つめ合う。ちょっと不思議な登山体験でした。

 

あんなに愛くるしい小動物が、なぜ人に憑くとかそんな魔獣(?)扱いなんでしょうか。みなさんもオコジョにはくれぐれもお気を付けください。(こちらの写真はフリー素材を使用)

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魔獣オコジョ

 

 

こちらのキャンプ場でも、魔獣ではありませんが野生動物と出会えます。

ojisanga.hatenablog.com