おじさんがブログをはじめました

今更ながらブログをはじめました。キャンプなど日々のこと。

登山靴いらない説

山登りをしなくなって久しいのにこんな持論を説くのは恐れ多いのですが、キャンプ用品の事を考えていたら、昔の記憶が蘇ってきました。

 

登山をしたいけど右も左もわからない若かりし頃、勇気を出して上野の老舗登山用品店を訪れ、いかにも歴戦の勇者といった風体の、ご年配のお店の方に勧められるまま、ゴツい革の登山靴を買いました。すごく良い物で、ちゃんと手入れをすれば10年、20年と履ける靴です。が、結果的に使わなくなってしまいました。

 

知識と技術を身につけたいと思い、社会人山岳会に入会した私は、岩登り、沢登り、積雪期と、どっぷり山にのめり込みました。色々なジャンルの登山を知れば知るほど、そのジャンルごとの専門的な靴が必要になります。各ジャンル専用の靴を背負って山に入り、専門的なルートに入る直前に現地で履き替える。履いてきた靴はザックに入れて背負わないといけないので、ゴツい登山靴は重くてデカくて邪魔になります。なのでアプローチに使う靴はもっぱら滑りにくいスニーカーがメインになっていきました。

そしてスニーカーに慣れてしまうと登山靴には戻れなくなってしまいます。低山ハイキングはもちろん、一般登山道なら難所の多い穂高や劔だってスニーカーです。

シンプルで歩きやすそうな4980円位の普通のスニーカーで十分ですが、少しお高いけどクライミングシューズのメーカーが製造している、アプローチシューズと呼ばれるスニーカーがとても良かった。クライミングシューズと同じ素材のソールを使っていたりして、本当に高性能で、そのまま簡単な岩登り位ならできてしまいます。トレラン用の靴なんかもありますが、私は逆に歩きづらいと感じてしまいました。

その他、ジャガーシグマという中高生の体育館履きも噂になっていて試しました。しかし如何せん体育館履き。確かに滑りにくいんですが長時間山歩きするのには向きません。一番のネックはそれを履いて電車に乗るのが割と恥ずかしい。

 

とにかく、重くてゴツい登山靴は最初の1年位しか使わなかったんです。登山のスタイルにもよりますが、効率やコスパだけ考えれば、登山靴はいらないと思います。でもなんだかまた履きたくなってしまったんです、重くてゴツい登山靴。

 

キャンプ道具の手入れをしながら「次はどこのキャンプ場に行こうかなぁ」なんて考えていたら、ふと、下山後に自宅で登山靴の手入れをしながら、「次はどこの山に行こうかなぁ」なんてワクワクしていた気持ちがフラッシュバックしました。

キャンプの道具なんかもそうですが、手入れしながら物を長く使うのって、やっぱり良いですよね。効率やコスパだけでは計り知れない満足感を得られるというか。「登山靴いらない説」なんてとんでもないですね。ここにきて、あの重くてゴツい登山靴は気分を上げてくれる重要なアイテムだった事に気付かされました。

 

コスパだけを考えたキャンプシューズはこちら。

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