キャンプ場、暇なんだが
イベントや遊具の少ないキャンプ場では、スマホやタブレット、携帯ゲーム機で遊んでいる子どもを時々見かけます。大自然が遊び場、遊び方は子どもたち自ら考え工夫するモノだ!という考え方は、もはや時代錯誤なのかもしれません。
「父よ、キャンプは楽しいが、キャンプ場、暇なんだが」
我が家もそんな叫びが聞こえてこないわけではありませんが、私はスマホやゲームで遊ばせるような事はしません。かと言ってバドミントンや昆虫採集、トランプなど意外、遊びのネタが豊富なわけではなく、どうしたものか。
以前、川の近くのキャンプ場を訪れた時の事。キャンプ場の目の前の河原には大人の手のひら位の大きさの石がゴロゴロしています。
ふと思いつき、少し前にテレビで見た事がある、ストーンバランシング(ロックバランシング)に興じてみることにしました。手頃な石ころとやる気さえあれば老若男女問わず誰でも出来る遊びです。
石と対峙しそれぞれの重心を見極めるという、非常に地味な作業ですが、なかなか奥が深い。四苦八苦して重心をつかみ、ピタっと止めた瞬間の爽快感。これは極めていけば高尚な趣味となり得えると思います。
上手な人は何段も石を積むことができるようですが、ふつうのおじさんの集中力では歯が立ちませんでした。
ソロキャンプでも、手ごろな石ころを見つけるとストーンバランシングをして遊びたい衝動に駆られます。仲間のいないおじさんが、俯き加減で一人黙々と石を積む、そんな悲哀に満ちた姿を想像すると胸が締め付けられ、心のブレーキが。老若男女問わず誰でも楽しめるはずのこの遊び、ソロキャンプおじさんが楽しむためには、石ころと集中力、そしてほんの少しの勇気が欲しい。
こちらのキャンプ場の目の前でストーンバランシングを楽しみました。